雪解け水で川が増水した様子を「雪代(ゆきしろ)」が出るといいます。
片貝川もわずかに緑がかった色に透明度を落としています。その色から、「笹濁り(ささにごり)」とも呼ばれています。
源流部の標高が高いほど雪解けは長く続き、例えば、布施川ではわりに雪代が早く終わりますが、源流部が、極端な話ですが、1年中雪を抱えている片貝川では雨が降ったり、気温が上がるたびに川に濁りが入ります。
しかし、そうして1年を通じて流れてくる水によって、豊かな地下水や、あるいは、水によってもたらされるミネラルなど、私たちの生活に欠かせない部分が支えられているらしいのです。
川が一番清んでいるのは、実は、3月の積雪期です。雪解け前のこの時期、風を避けて羽化する羽虫の姿も見られます。
6月に近づくと雪代は落ち着き、いよいよカゲロウの羽化が最盛期を迎えます。
こんな季節の移り変わりが、意外にそばにあるんですね。